子供が不登校になると、親は次第に、子供を理解しようとする、子供の話を聴こうとする段階に入っていきます。
最初は、学校に行かせたい思いが強いので、本人にそのつもりがなくても、学校に行かせるぞ!の戦闘態勢で聴いていることが多いです。
そして、子供の話を折ってしまう。
振り返れば、そうだったな・・と思う方も多いでしょう。
これもね、私は学校教育の弊害の一つなんだろうなぁと感じています。
「読み書きそろばん」という言葉は聞いたことがあるでしょ?
・文章を読むこと
・文章を書くこと
・計算すること
これらが基本的な教育内容とされてきました。
文章を読んで理解するということは、私達はテストを通して訓練してきました。
文章を書くということも作文や読書感想文、あるいはレポートという形で訓練してきました。
ここにないのは、話すこと、聴くこと。
話し方に関しては、発表だったりで少なからず機会はありましたよね?
どのように話せば伝わるか、子供なりに考えてきたと思うんですね。
でも、聴き方はどうでしょう?
「友達の話をちゃんと聴こうね^^」
このような言葉がけはあったかもしれない。でも、ちゃんと聴くってそもそもどういうこと?
口を挟まずに聴く?黙って聴く?
これって、真剣に聴いていませんよね?
具体的な聴き方というのを私達は習っていないよね、と私はある時ふと思ったんですよ。
学校の粗探しをしているわけでもなく、学校教育を非難するつもりもないんですけど、ただ、自分が大人になってから必要と思っていた知識のほとんどは、学校教育にはなかった。
自分で気付いて学んできたことばかりだったなって思います。
自分の「無知」に出会ったとき、「これ、学校で習ったっけ?」と考える癖が嫌なことについてしまったんですね。
息子の性格が独特なので、常識を疑う、非常識をも受け入れて考えてみる、という癖がついたのも私には大きかったのかもしれません。
でも、人は習っていないことは基本できないんですよ。
息子が不登校になって、私は人として不足していること、知識として不足していることを、たくさん知りました。
できない自分にぶつかる度に、悔しい、悲しい、情けない、良くない気持ちでぐちゃぐちゃになりました。
子供の話を聴こうにも、自分の考えありきで聴いているしね。
それも、私達は「聴く」ということが、具体的にどういうことか、習っていなかったから。
試しに聞きますけど、
「あなたにとって聴くとは具体的にどのようなことを言いますか?」
「明確な言葉として言えますか?」
今日は、ある本(確か、ダン・ケネディだったと思います)から得たヒントをお届けしますね。
とても分かりやすかったので、ひとつでも覚えて実践できたらいいんじゃないかなと思います。
「聴く」とは英語で「LISTEN」ですね?
この頭文字を使います。
L:LIKE 好きになる
その人の好きになれるところを探してください。
I:INTEREST 興味を持つ
その人自身に興味を持ってください。
「なぜ、これが好きなんだろう」「その考えはどこから来るんだろう」「何が好きなんだろう」等ですね。
S:SEE 見る
その人に対し、より深い理解をするために「心の目」を使ってください。
T:TOUCH 触れ合い、感動する
心のつながりを生み出すこと。感動できる自分になってください。
E:ENGAGE 深く関わる
相手の話を真剣に聴こうと思えば、前かがみになったりしますよね?
例えば、相手の話にうなずいたり、質問をしたりということがこれに当てはまります。
これはちょっとテクニック的な要素かなと思います。
N:NEED 必要がある
相手の行動の奥にある根っこの部分を「知る必要がある」という姿勢で、人と向き合うこと。
言葉だけでは表せないものというものもあって、SEEの「心の目」を使うことがここでも必要ですね。
一つでも参考になれば幸いです^^