子供が初めて不登校になったとき、動揺しない親はいないと思います。
兄弟が不登校を経験した、仲良くしている友達が不登校になった、身近なところでその様子を見ていれば、ある程度は落ち着いて対処はできると思いますが、初めての経験では、焦り、心配、不安が襲ってきて、子供にとって良いと思われる判断ができないこともあるのではないでしょうか?
相談する人がいなかったりすれば、カウンセリングを考え利用することもありますよね。
私も数ヶ所相談に行きましたよ。
悩みを打ち明けることで心は軽くなります。
心を軽くし、状況を改善していくのがカウンセリング。
反対に、心が重くなって帰ってくるのもカウンセリングの一面でもあります。
カウンセリングを利用して、専門家の知識を借りる、これは悪いことではありません。
ただ、一つ心に留めておいてほしいなということを私は感じています。
それは、カウンセラーが問題を解決してくれるのではなくて、問題の責任を負うのはあなた自身であるんだよということです。
心が弱っていれば、話を聞いてもらえることで心に平安がもたらされます。
話をしているうちに信頼関係も生まれてきます。
そのような状況に慣れてしまうと、いつしかカウンセラーのアドバイスに依存してしてしまう、しかも、これが無意識のうちでなされている、ということが出てくることがあるのです。
カウンセラーの方というのは、たくさんの悩む方と話し合い、その中で経験を積み、勿論、知識も豊富にあって、あなたに合うアドバイスだったり、提案だったりをしてくれる心の専門家です。
専門家の言葉は悩みを抱える者にとっては、影響力が大きいですよね。
しかし、依存ではなく、自分の心の習性や考え方を広げる機会として捉え、変えていくのはあくまで自分自身であること、自分自身の責任なんだ、という意識を持つことが必要と私は考えています。
いろんな話を聞くことで、自分の今までの思い込みに気付くこともあるし、気付くことで違う考え方を取り入れるということもできますから、学びの姿勢を入れることは大切です。
ここで、少し考えてみましょう。
そもそも、なぜ不登校は心苦しい出来事なのでしょうか?
なぜ、肩身の狭い思いをしている人がいるのでしょうか?
なぜ、いけないこと、改善すべきことだと思うのでしょうか?
これは『いけないことをしている』という、一つの思い込みの結果だと私は思っています。
それ以外の選択肢を持ち合わせていないとも言えますね。
私達のほとんどが、義務教育9年、高校3年、そして大学4年、という時間を過ごします。
自分の周囲をぐるっと見渡せば、大学は行っていなくても、高校までは行っていた人がほとんどではないでしょうか?
周囲が大多数という状況であれば、それが自然で当たり前!という考えに疑いを持つこともないでしょう。
これは、高校までは誰もが通うもの、という社会通念レベルで浸透しているからです。
通えない、通わない、というほかの世界を知らない結果なのです。
普通に義務教育、高校教育を受けてきたなら親であるなら、この感覚は自然と身についてしまっています。
学校にいけないのは良くないこと。
この思い込みが通えない子供に与える影響というのは、親が思う以上に大きいと思いますよ。
親がこの認識を持っている以上、その思いは子供に伝わるんでね。
- 通えない自分は悪いことをしている
- 自分は学校にさえ通えないダメな人間
子供のこの思いは成長とともに積み重なり、しかも、強化されていきます。
子供には自信をつけさせることが大切。
通えないことは、もしかしたらよくないことかもしれないけれど、親がダメと思っていることは、子供にもダメなこととして伝わってしまうのです。
私は親のこの当たり前や普通というブロックを外して欲しい。
親のこのブロックが外れれば、子供にも大きな変化を与えることができる!と私は思います。
私の考え方が良いとは決して言いませんよ。
各々、子供に対する教育方針はあり、全てが正しいと思っていますから。
これは思考の幅を広げるという、あくまで私の提案です。
親の思考が変われば、その考えが新たに子供に伝わっていきます。
親が変われば子も変わる。
私はそう思います。